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暦の上ではもう春なのに、まだまだ外は冷たい空気。
早く重たいコートを脱いで、全身で春を感じたいですね。

春と言えば、どんなことを思い浮かべますか?

卒業、入学、新生活、新しい生活の変化の時期の訪れ。
梅、桃、桜など赤やピンクの花が咲き、心もウキウキ希望に満ちた素敵な季節です。

そして
私たちに一番春を感じさせてくれる大きなイベントといえば、やはり“お花見”ではないでしょうか?

当たり前の行事というのか、習わしなのか。
誰に促されることもないまま、春の訪れとともに自然と楽しんでしまうお花見は、和の心を愛する日本独特の文化と言えますね。

今回は、この固有の和文化でもあるお花見の歴史を振り返りながら、誰でも簡単にできる
素敵なお花見スタイルもご紹介します。

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“春と言えばお花見、お花見と言えば春!” 誰もが口をそろえて応えるでしょう。
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①お花見の由来は?

お花見は祓い(はらい)のための宗教的な行事として古来より始まりました。

日々の様々な生活の中で、人間は穢れ(汚れ)が生じる事もあるでしょう。
そのような邪気をはらう目的がこの花見行事の根底にあったようです。

野や山に身をおき、花を愛で楽しむ。これにより神様が全ての穢れを清めて下さるという考えとともに神事とされていたのが花見の原点と言われています。

お花見は花を楽しむだけでなく、私たちの心も自然と浄化される。
花見をすると清々しさや元気エネルギーが湧いてくるのは、こんな云われが影響しているのかもしれませんね。

②お花見は桜ではなかった?

お花見文化は今から約1300年前、奈良時代に遡ります。

奈良時代と言えば貴族文化が栄えた華やかな時代ですね。
貴族=高貴=ハイソ!このような人たちの優雅なイベントとして始まりました。

当時お花見と称されこの上流階級々の人々が楽しんだのは、桜ではなかったのです。
花見の起源は梅にあり。中国から贈られた梅の鑑賞だったと言います。

梅の開花はもちろん地域により差はあるものの、2月下旬から3月中旬頃までが見頃です。桜よりも約1ヶ月早いですね。
確かにお花見は桜と思い込んでいるものの、貴族達が梅の花をお花見として堪能したことに習えば、私たちが連想する花見は、梅の季節から既に始まっていると言えるのかもしれません。

“花見”という言葉では謳われていないものの、“梅まつり”の響きに誘われ、梅の花を楽しむ人も大勢いるのも頷けます。

③“お花見=桜”へ ~花見文化への移り変わり~

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時代は奈良から平安へ。この新しい時代とともに花見の対象は桜へと向けられます。
鎌倉時代に入ると、貴族や武士、町人など、広い階級で桜見物が習慣化していきました。

美しく咲く桜、つぼみから散りゆくまでの束の間の時間を堪能する。
彼らの優雅なお花見は、そのころの時代の歌集に表現されています。

春が来るとアーティストたちの桜をテーマにした曲が生まれます。
その原点は、貴族文化からの伝承なのかもしれませんね。

豊臣秀吉主催?とも言われる2つの花見の機会、「醍醐の花見(5千人の参加者)」や「吉野の花見(千人以上)」はあまりにも有名です。
なんとその参加者の中には、江戸初代将軍の徳川家康公や、加賀百万石で有名な前田利家公もいたというのですから、さぞかし豪華な宴だったことでしょう!

そして江戸時代以降になってようやく、庶民にもお花見文化が浸透し始めました。
当時の八代将軍徳川吉宗は、“享保の改革”の一環として飛鳥山(王子)や隅田川堤(向島)、御殿山(品川)に桜の植樹や飲食店を開かせるなど、庶民の花見を盛り立てたのだそうです。

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ズバリ現在のお花見スタイルの原点は吉宗公にあり!です。

明治以降は日清・日露戦争等の影響によって、庭園や武家屋敷とともに桜も燃やされてしまいました。
しかし植木職人であった高木孫右衛門が、残った桜を庭に植替え保存をしたそうです。
そして1886年に荒川堤に桜並木と生まれ変わり、1910年頃にはまた庶民のお花見文化が復活するに至りました。

花(桜)を愛する日本人の魂が感じられますね。

④桜と言えば?~ソメイヨシノの誕生~

桜の種類ってどのくらいあると思いますか?
分類方法によって差もあるようですが、驚くことなかれ。600種類以上もあるそうです。

現在もあちらこちらで咲き誇る、桜の代表と言えばやはり“ソメイヨシノ”でしょうか。
誕生は江戸時代後期に遡ります。

オオシマサクラとエドヒガンの改良により、“吉野桜”が誕生します。
この桜は、染井村(現:東京都豊島区)の植木職人さんによって作られたのですが、あの有名な“奈良吉野の山桜”と区別するために、“ソメイヨシノ”と呼ぶようになりました。

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江戸時代以降から始まった庶民のお花見。この300年以上も続いているこの文化。
飽くことなく私たちを魅了するのは何故なのでしょうか?

①農民と神様の繋がり~花見の出発点~

お花見は貴族や武士など、上流階級の娯楽として始まったものでしたが、実は豊作を願う農民たちの間でも、お花見がなされていました。
「田畑の神様」の存在を信じた農民は、春が訪れ桜の花を咲かせてくれるのは、この神様だと考えていたのでした。

桜の木に集まり、神様への感謝のしるしとしてお酒をお供えしたと言います。
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春は田畑の作業を始める時期でもあること、そしてお花見の云われでも触れたように、心身の穢れをはらう神事としても重きを置いていたようです。

桜を通して神様と繋がって五穀豊穣を願う。
ある意味では、これも花見の原点という見方もできますね。

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“さくら”という言葉はもともと、“さ”“くら”でした。

“さ”:山の神様(田や稲の神)
“くら”:山の神様が集まる所(鎮座)

つまり、桜の木には神様が宿っていると捉えられました。(諸説あり)

③桜に魅了される理由

お花見の云われや歴史を振り返ると、共通されるのは皆で楽しむ。皆で祈る。
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酒を酌み交わす、歌を詠み合う、豊作を願うなど、皆とともに何かをする。
私たち日本人の気質のような気がしてなりません。

神様がおわす(いらっしゃる)というこの桜が、私たちの“和”を育んで下さった。
そう考えると、桜に自然と魅了され、春が来ると桜を見に行きたくなるのも不思議ではありません。

時代を経てもお花見という文化が廃れることなく、そして今や海外の方からも注目が集まっているのも頷けます。

お花見には様々なスタイルがあります。

桜の名所に足を運び、ピクニック気分で楽しむ方は大勢いました。
しかしここ2年程は私たちの生活様式の変更を余儀なくされ、今までのようなお花見スタイルが難しくなっているのが現状です。

しかしマイナス面ばかりではありません。
この時代の変化に伴い、斬新でお洒落なお花見アイディアが生み出されています。

身近なところや簡単なことにフォーカスすると、自分スタイルで素敵なお花見が体験できますよ。

①ウォーキングで楽しむ

歩いているだけで、桜の木に出合うチャンスは結構ありますね。

この時に通り過ぎるのではなく、ちょっとの時間でも立ち止まってみる。
花びら一枚一枚に目を向けたり、蕾に触れてみたり。
少し離れたところから木全体を眺める。

風とともに散りゆく花びらをキャッチしてみる。香りをかいでみる。
桜の匂いはリラックス効果があり、殺菌作用もあると言われています。

いつの間にか心がゆったりして、心身エネルギーチャージ完了です。

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桜が咲いている近所の寺院などに出かけてみましょう。

遠くに出かけなくても、安・近・短!で桜を堪能できます。
特に神社やお寺は神聖な場所です。
普段忙しくて余裕がない方は、このお花見を機にこういった場所で参拝するのもおすすめです。

寺社仏閣は、五感を研ぎ澄ますにも良い場所と言われています。
桜をこの五感で味わいながら、自分を振り返ったり感謝をしたり。

これって最高のお花見ですね。

③自宅で楽しむ

散歩や近所で桜を堪能の他、誰でも100%できるお花見の場所、それは“おうち(自宅)”です。

え?家には桜の木なんてない。という声が聞こえてきそうですね。
もちろん、大きな庭があって桜の木がある家なら申し分ありません。
しかし、何も立派な桜の木と触れ合う事だけが、お花見ではないと思うのです。

“お花見は桜を愛でること”なのですから、桜と一体化すると言いましょうか、“桜”を色々な方向から感じるだけで、それは立派なお花見です。

*お部屋コーディネート

  • ・切り花:花瓶やお皿に飾るだけで部屋も気分が上がります
  • ・リースを飾る:玄関やドアにかければ、幸せが運ばれてきそうです
  • ・桜の絵や暖簾、カーテンなど:桜のインテリア雑貨で春気分もアップです

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  • ・桜モチーフやピンク色のお皿やグラスを使う
  • ・お弁当箱に詰める(“曲げわっぱの弁当箱”は、春や自然の雰囲気で特におすすめ。)
  • ・バスケットや竹籠を使う

たとえ特別な食事でなくても、食器に気を配るだけでお花見気分は十分味わえます。

最近では自宅でも楽しめる素敵なお花見グッズも豊富にあります。
ネットやお店でチェックしてみるのも良いですね。

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桜ラテ、桜あんぱん、桜のケーキ、桜餅などなど、カフェやコンビニでも“桜”と名のつく美味しいものが沢山並んでいます。
桜と名のつくものを目にして口にするだけでも、幸せ花見気分に浸れますね。

時間や人混み、天候さえも気にせずできる“おうちお花見”
いつもの空間にちょっとだけ手を加え、素敵なお花見スタイルをコーディネートしてみましょう。

春の訪れとともに、桜前線にのって西から北へと各地で咲き誇っていく桜。
桜は心を和ませ、お花見を通して春を感じさせてくれます。

たとえ何が起ころうとも、決して私たちを裏切ることはない桜。
“得も言われぬ”という言葉がピッタリの桜に、奥ゆかしさを感じますね。

桜は日本人のアイデンティティー。
なぜなら時代や状況が変化しても尚、 “お花見文化”が受け継がれているのが何よりの証拠と思えてなりません。

今年も自分らしい素敵なお花見スタイルで、春を感じてみませんか?